小説・美貌への招待。其の十

「あんたァ、もう我慢出来ないわ。あたし・・・・お願いよ・・・
 何とかしてッ・・・・ねぇ、助けると思って、あたしをどうにかしてちょうだいよゥ」

夫人はしなだれかかった。思わず受け止めて、
ギュツと抱いた拍子に男根が陰門に触れたのを感じ、隆史はクラクラとなった。
此処まで来ては思考力は役に立たなくなってしまうのだ。

彼は女を抱き上げて浴槽を出ると。

タイル張りの流しの上に女の尻を降ろし、足をグイと持ち上げた。
赤黒い陰唇のパックリと口を開けるのを眺めて、
それに目標を定めてピーンと反り返った怒りの形相を示す一物をグイと押え、
陰門に突き当てて腰を浮かすと共にウゥーと力を込めた。

グッと張ったと思う瞬間、ヌルッと亀頭が這入り、こね返しこね返し、
次第に中へ中へと押し込み、すっかり侵入したとき、スーッ引き、
再びグーッと強く突き刺したりを繰り返す。

「ハーッ・・・・、ウ、ウ、ウーッ・・・あんたッ、大きいわ、大きいわッ・・・
 アーッ、大きすぎて息がつまりそうだわ・・・・はぁぁぁ・・・突いて・・・突いて・・・」

やや弓なりに成った彼女の体勢は、男根の痛烈な突きが鮮やかに、
子宮に応えるのであろう。隆史も亦、小気味良くズブリズブリと流動させる
男根の摩擦に、纏わりつく膣内のブッブッした粘膜が亀頭をなで、
胴中を絡め、ゾクリゾクリと官能を刺激した。ペタリと全裸の肌と肌が密着し、
唇が一つに合わされると、唇と陰唇との交合感覚が渾然と融合し、
快楽のエクタシーが、二人の肉体を包んだ。
陰門は湧き出る淫液でベトベトとなり、唇も亦、唾液で濡れ、舌を吸い合い、
引っ張り合い、男女は完全なる一体に成らんとして、
次第に歓楽の高峯に進んでいった。
「アーツ、もう、いくわょ〜、あんたもやってッ・・・」
『うーッ、たまらない・・・ぼくも・・・あぁぁ・・・やるよ・・・』
「あぁぁぁ、いいわ・・・、こんなのはじめてよ・・・
 あぁぁぁ・・・いいわ・・・あぁーいいい・・・」

ピクピクと痙攣する膣に締められながら男根は緊張を解されて行くのだった。
熱した男の精液を、深々と吸引し、夫人は只ウットリと酔っていた。

やがて二人は離れたが浴槽に這入ると、夫人は一刻も離すのが惜しいように
又しても隆史の突起部を弄ぶのだった。

『もう、そんなにしたって、大きくはなりませんよ』
「そうかしら・・・いいえ、あたしの技巧で蘇生させたげるわ。
 ・・・ほーら、ご覧ん。段々固くなってきたじゃないの。まあ、なんて凄い固さなの」
不思議に、だらりとなっていた一物が、再びカッカッと熱を帯びて勃起した。

『ぼく、もう出ますよ』
隆史が、ザアーっと湯を乱して出るのを夫人は追うように抱きついて来たて、
はづみを食らって隆史の身体と重なり転んだ。

アッと思って起き上がろうとする隆史の目の前に夫人の陰門が赤い肉を覗かせていた。
ハッと息を呑んだとき、足に夫人の肌を感じたと思う次の瞬間に、
ペニスは夫人の口に含まれていた。

スポッスポッと舌で嘗め回されるその感触・・・
隆史が新たな快感に陶然となっていく時、夫人の身体が蠢いて乗り跨って来た。
鼻先に陰毛茂る女陰が、すえたような匂いを放って押し付けられてくる。

隆史は衝動的なものに駆り立てられ、女陰に口を当てた。
異様な匂いと味覚だった。嘗ておぼえの無い舌ざわりに、
隆史は息苦しいまでに興奮し、流れ滴る淫水を呑み込んだ。

座敷に戻ると、冷蔵庫から冷酒を取り出して二人で飲んだ。
酒が入ると、浜口夫人はほんのりと頬を染めて、居ずまいもしどけなく、
隆史の膝にすがると、浴衣着の股の中へ手を差し入れて、
男根を指で弄び始めた。

「あんた、これ、誰にも触らせちゃ嫌だよ。これはあたしの占有物・・・ 
 可愛い可愛い宝物よ。うふふ・・、でも、本当に矢田の奥様と嵌めてなど
 居ないでしょうね?心配だわ。ええぃ、憎らしい!切り取ってやろうかしら」
『痛いッ、痛いじゃないか・・・そんなに、僕のコレがいいんですか?』
「好きよ。えぇ、首ったけなの、あんたに・・・死んだって離さないわよ」

夫人の瞳はキラキラと燃えていた。
隆史は熱いものが体内に流れて、幸福感に満たされてゆく自分を知った。
知加子夫人にはない強烈な情熱に、彼は完全に魅せられたのである。
END
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