後輩の母。其の一

高校を卒業して五年が経った日、母校の開校五十周年記念式典が行われた。
これに併せて卒業生名簿が作成されOB全員に送られて来た。

名簿の中に懐かしい名前を見つけた。一年後輩の萩原秀一の名前である。
しかも驚いたのは彼の現住所が私と同じ札幌市になっていた。
彼とは高校の時、同じテニス部に属し背丈は低いが幾分肥満気味で、
童顔の笑顔がとても可愛い大人しい男であった。
彼とは部活でダブルスを組んで何時も練習していた仲の良い後輩であった。

私は土木科、彼は機械科だった。私は卒業時、公務員試験に受かり
北海道開発局建設部へ就職した。彼の家庭は母子家庭と聞いていた。
そんな彼が何故こんな遠い北海道まで、しかも就職先は某乳業の札幌工場とあり、
機械科の彼がまた何で乳業関係の会社へと不思議に思った。

早速会社へ電話してみると、確かに勤務している事が分かったが、
其の日、彼は休みであった。住まいの住所も私と一キロ足らずの場所である。
数日後、彼と電話で連絡が取れ、退社後に会社を訪れ、彼と会った。

彼の話では、卒業後、就職は家庭的な問題があって、地元企業を希望したそうだが、
学校の推薦と会社側の強い要望があり、彼の機械に対する技術面と人柄で選ばれ、
全国で二名の採用に機械専門技術者として採用が決定し、
しかも条件は大卒者に近い待遇で採用されたそうである。

母と共に会社の職員宿舎に移り住み、今やっと北海道の気候にも慣れて元気だと言う。
早速、日曜日に彼の家庭を訪ねた。三部屋に台所と風呂がある宿舎は一戸建てで、
流石に母と一緒もあって部屋は綺麗に片付いていた。

その後は、萩原とは良く飲みに行く様になり、時々家にも遊びに行くようになった。
彼の母は想像していた通りで幾分小柄の色白の美人で、物静かな人であった。
年齢は四十四歳と聞いたが、とてもそんな年齢には見えない若さであった。

ある日、彼は母親と男女の関係にある事を打ち明けられた。
その背景には色々複雑な事情が有ったらしい。息子の子を孕んで中絶までした
夫婦同然の母と子は世間から離れて住むしかない、とまで言う。

「でも、女盛りの母が可哀相になります。この頃、母は先輩の話しばかりするんです。
 息子の私とも交わっている変態の母ですが、母は先輩の事が大好きと言っているんです。
 先輩は母をどう思われますか。好きですか、嫌いですか」
などと、酔っているとはいえ言うべき事ではない事を口にした。
それは、その時で終ったのだが、確か半年ほどたった夏の夕方、何時もの様に会社に
彼から電話が掛かってきて、行きつけの飲み屋で会った。

「先輩に是非一つお願いが有るんです」
「なんだ改まって」
「近いうちに遊びに来て下さい。そして一度でいいんです。
 母を抱いてやって呉れませんか、お願いします」
「抱くって・・・何を言ってるんだ」
「僕の大好きな先輩だからお願いしているんです。
 是非お願い致します。母も先輩を望んで居ります」

唐突で面食らった。冗談とも思えななかったが軽く聞き流して、
約二時間近く飲み屋の小座敷で雑談して別れた。

それから三、四日過ぎた土曜日、私は市内のデパートへ買い物に出た。
特に目的も無く各階を歩き回っていた時、萩原の母と出会った。
和服姿で連れも無く一人だった。着物が良く似合っていた。
一人だと言っていたがこれからデートではと想像された。
挨拶の後、直ぐに別れた。ところがデパートを出てすぐ大通りで又出会った。
この時も一人で買い物らしき物は手にはなかった。

二人は話しながら暫らく歩いた。彼女の誘いで食事を一緒にする事になり、
近くのビルのレストランに入った。午後も遅かったので席も空いていた。
窓際に席を取った。ここへ来るまで彼女の和服姿に行きかう人が振り返って見ていた。
私の軽装とは釣り合わない二人を人はどんな気持ちで見ていたのだろうか。
席に着き改めて顔を間近に見る。まだ若いなあと思った。

この前、萩原は私に母を抱いて欲しいと言った。酒に酔った戯言だったのか。
色は白く歯がとても綺麗で歳には見えない若くて妖艶な女性の魅力を感じ、
絶頂時の燃える身体を空想させ、相当セックスの好きな容姿が窺える。

息子秀一の話題が主だった。これからも仲良くして欲しいと言う。この息子思いの
優しい母親が我が子と近親相姦にあるとは俄かには信じがたく考えたくはなかった。
だが酔って居たとはいえ泣きながら涙を流しながらの彼の話も嘘とも思えない。

注文の食事が届くまで話をしながら考えていると、テーブルの上の私の手の甲に
彼女が手を重ね私の顔を見て笑顔を浮かべ、
「寺内さん、貴方、これからのご予定は」
「べっに有りませんが」
「それでしたら家へ遊びに来ませんか。息子の秀一も昨日から富良野方へ
 出張して明日の夕方まで帰らないんです。如何ですか」
「萩原は出張ですか、出張は多いんですか」
「ええ最近多くなりました。牛の乳搾り器の修理が多くて出張ばかりです」

食事が届き話も中断した。
「先日、秀一が寺内さんに大変ご迷惑なお話をなさったそうで
 誠に申し訳御座いませんでした。秀一から後で聞き驚くやら恥ずかしいやら、
 もう貴方にはお会いして頂けないと思って居りました。どうかお許し下さい」
「酒で酔った時の話でしょう。忘れました」
「そうですか、それならいいんですが、
 人に話せる事では有りませんので思い出さないで下さい」
 
食後、二人は大通りに出てタクシーを拾った。後部座席に座る早々、
彼女が私の太腿の上に手を乗せた。私は其の手の上に手を被せて握った。
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