『失礼』と言って、私は女性の前を通り自分のマットに腰を下ろした。
私のマットに少し乗っていた奥さんは、
「あら、ごめんなさい」と身体をずらしてくれた。
その後も二人の女性はくすくすと笑いながら話を続けていた。
飲みに行って居た男の連中が帰って来ると、
「また後でね」とその女性は自分の場所へ戻って行った。
帰って来た夫は少しばかり酔っていて、夫婦の向こう側の仲間と、
話して居るので奥さんは私のすぐ横のマットに坐っていた。
くどくどと話をしている夫に、奥さんはストッキングを脱ぎながら、
小さな声で嗜めていた。
夫は横に成っても、仲間の男性と話して居た。必然的に奥さんは、
私と夫の男二人の間で寝る事に成ってしまった。
私は上着を脱ぎ下着だけに成って、毛布を被った。
奥さんも薄いワンピースの様なものに着替えると、
毛布を身体の上に乗せて横に成った。
暫くの間、ツアー仲間の話し声があちこちで聞こえて居たが、
時間の経過と共に、何時の間にか其の話し声も少なく小さく成っていた。
隣の夫も話し疲れたのか、静かになり、眠ったようだった。
フェリーは、静かな海を航行しているのか揺れもる事も無く、
機関の音だけが耳に響いていた。
私は寝着かれないまま、少しウトウトし始めた頃、
奥さんの声で目が覚めた。
「もういい加減にしてやめてよ、こんなところで」
と小さな声で言って居る。
私は薄目を開いて見ると、奥さんが私の方に顔を向け、
腰を後ろに突き出すようにして、上体を私に近づけて、
目を閉じていた。腰の辺りの毛布が微妙に動いている。
私は直感で後ろから入れられて居るなと思った。
奥さんの息が私の顔にかかる程近くにある。
額に立て皺を寄せ、余り快感を感じて居るような顔では無かった。
「早く終って」と奥さんが小さな声で言った。奥さんの上体が揺れ、
毛布が大きく動くと、パッタリと止まった。
奥さんの顔には何の変化も見られなかった。
夫の射精が済んだのか、毛布が動くと、夫はトイレに行ったようだ。
暫くその侭の姿勢でじっとしていた奥さんが、目を開いた。
そして見ていた私と目が合ってしまった。
奥さんは一瞬、複雑な形容し難い顔になったが、私が指で丸を作って微笑むと、
奥さんも何か照れ笑いをして目を伏せた。
私は、奥さんの額を冗談をこめて突付いて、仰向けに成って目を閉じた。
周囲の人達は眠って居るのか、物音一つしない。エンジンの音だけが、
リズミカルに聞こえていた。
私は奥さんの顔が目に浮び、寝るどころか却って目が冴えてしまっていた。
奥さんを見ると、上を向いて目を閉じて居る。
私は寝たふりをして奥さんの方へ寝返ると、奥さんの脚に自分の脚を着けて
意識的に密着させてみた。
全神経を脚に集中させ、太腿の辺りまで触れてみたが、
奥さんは身を引く事も無くじっとしていた。
私の持ち込んだ大き目の毛布を奥さんの下半身に被せ、
二人の腰部を隠して近寄った。
そっと手を伸ばし、足首を握った。時間を掛けてワンピースの裾から、
手を入れると、奥さんは私の方へ身を寄せてきた。
乳房にも手が届く程に成っていた。
膝の辺りを擦り、ゆっくりと素肌の太腿に手を伸ばし、
内股に滑らせて股間へ手を忍ばせていく。
奥さんは相変わらずじっとしていた。温かい内股を撫で上げ、
パンティの上から秘部の上に手を乗せ、様子を見た。
じっとしているのを確かめパンティの上から秘部を撫で始める。
パンティの股間の細い部分が湿って濡れていた。
細い股布を一方にかき寄せ、指を差し入れると茂みに触れた。
粘液に濡れた陰毛が密生しているのが指に感じられる。
閉じられている肉厚の陰唇に届いた。セックスが好きな夫婦なのだろう、
小陰唇は延びて土手からはみ出していた。
熱気がこもっているパンティの中は、もうじっとりと粘液滲み出ていた。
ベタベタに成っている割れ目に指を這わせ、上下に動かしてから、
中指を差し込むヌルッと入った。
入れた中指を曲げて弄る。かき寄せた股布の隙間から、人差し指も添えていく。
奥さんは、目を閉じて眠ったふりをして居るが、両脚はもう大きく開いていた。
もう遠慮する必要はない。私は大胆に成っていた。
二本の指を割目に入れ、親指で陰核を弄る。奥さんの脚に力が入り。
腰が応えるように小刻みに動いてきた。
自由に指が動かせないので、指を抜き、パンティのゴムに手を掛けて
下げようとすると、奥さんは腰を浮かした。
パンティを脱がせに掛かると、奥さんは自分から脱ぎ、マットの下に隠した。
くじっていた指の匂いを嗅いで見る。
夫の精液と奥さんの陰汁が混ざり、私の好む腋臭に似た強い淫臭が鼻に漂う。
私は指の股に溜って居た粘液も舐めた。
