色狂い。其の四


初めの頃は、余りにも快感が強く何度も何度もイクので、
私は自分が異常体質では無いかと心配し、気に成りましたが、
そのような女は他にも居る、と彼から聞いて少し安心しました。その後、
医学書などにもそう書いて有ったので今では気に成らなく成りました。

彼は常に私に適当な人が居れば再婚するのが一番良いと言ってました。
彼には家族が有る事を知って居りましたので、
彼に結婚を求める事は出来ません、私もこの先の事を考えない訳では無く、
経済的にも安定し、精神的な寂しさも癒されるほうが良いのではと言う
気持ちも有りました。
そして何よりも性的に満たされたい気持ちが強かったのです。

お店に来るお客さんの紹介や、田舎の親類からの紹介もあり、
三人の方とお見合いし、ベッドインもしましたが、結局は彼の様に、
私を満足させてくれる人には出会いませんでした。

私の再婚の大きな目的は矢張り性の満足に有ったのですから、
彼とは比較にならず、結局は私の方から、総てお断りしました。
結果的には其の方々のセックスを試した事に成ってしまいました。

私はもう絶対に彼とは離れられない身体に成ってしまっていたのです。

私の彼を求める気持ちが益々強く成って来て、前にも書きましたが、
彼とのセックスの為の部屋を借りる事にしました。
其れは出会いから一年五ヶ月目の事でした。
そして逢う回数を増やして貰いました。十日に一度、一週間に一度と
成ってそれ以降、今日までずっとこの状態が続いて居ります。

私はもう彼とお別れして再婚する気力も勇気も有りません。
一生彼の奴隷で良いと思っています。どんなに冷たくされても、
一生彼を愛し続けます。私の身体は彼の男根しか受け付けません。

主人がいない私が一人だと知って、言い寄る男は何人もいます。
こんなに飢えて居るのですから誰とでもすれば良いと思われるでしょうが、
気持ちが無い人とは如何しても出来ません、其れが女ではないでしょうか。
それとも私の性格的なものでしょうか。


彼に幾らお願いしても逢って貰えない時も屡有ります、そんな時は
切なさと、情けなさとで、女の身の哀れさに涙が止め処も無く
流れたのを覚えています。

彼と会って一年目、当時は未だ逢引の為の部屋は借りて居りませんでしたので、
二週間に一度しか逢って貰えませんでした。毎日苦しんでいた私は一度、
一泊してユックリしたいとお願いして一泊旅行に出掛けました。

彼に言わせますと、私のアノ時の声は非常に大きく、「並の大きさではない」
と言うので、ホテルでは無く貸し別荘を利用しました。
昼過ぎに到着すると直ぐ何時もの通り彼の物をしゃぶります。
飢えていた私は、其れから夕方七時頃まで延々と・・・
食事をしてお風呂でも、その後、深夜までタップリと・・・
そして朝も十時出発まで三時間ほど、二十時間程の滞在中、略十一時間、
彼の物が入っていたと思います。是が一度での最長時間と成りました。

二年目の冬、私は転居する事に成りました。少し遠くなるので、度々逢うのは
困難に成るのではと、転居前の半月間、仕事の合間に逢って、
私の店でセックスをするように成りました。

十五分〜二十分位の短いものでしたが、気持ちが通じて居りましたので、
充分な満足が得られて本当に女の幸せを身体中に満喫する事が出来ました。

お客様が途切れた時に、表の鍵を掛け、カーテンを閉め、店の土間からの
上り口の所で彼はズボンをずらして急いだセックスでしたが、毎日したがっている
私に取ってはそれでも三度、四度とオーガスムに達するのでした。
途中で表の戸を叩くお客様が有りましたが、其れを無視して続けました。

二週間の間に、十日間くらいだったでしょうか、私にとっては心温まる餞別を
頂いた思いで今も貴重な体験として忘れる事の出来ない思い出です。

三年余り経った時、彼が浜松の料亭に二週間応援に行く事に成りました。
私も其の頃には料理の腕も上がっていたので、追廻としてでも、
仲居としてでも、何か手伝えるのでは、と無理を言って、
同行させてもらう事が出来ました。

昼間はつかず離れずで働いていましたが、夜、宿を共にすると疲れていても、
矢張り私の性が目覚めます。


一日目、激しく燃える感情を抑えることが出来ずに、とうとう求めてしまいました。
私が彼の物を口に含み、やがて彼の上に身体を沈め激しく燃え尽きてしまいました。
素晴らしい一夜を過ごした翌朝、目覚めが取っても快適です。
昨夜の快感が未だ残って居ます。
私は今朝も胸が高鳴るのです。逝けないとは思いながら、つい彼の男根に
しゃぶりつきます。未だ眠りの足りない彼が目を覚ましてしまい、
其の朝も激しく燃えてしまいました。

仕事に支障が出ないかと心配しながらも、仕事が終って宿で寛いで雑談などを
して居ると私の心は共に過ごせる幸せと喜びに彼への思慕が高まり寝床に
つく頃はもう耐え切れなく成ります。

遠慮がちに「少ししゃぶっても良いですか」とことわり、横に成っている彼の物を
しゃぶってしまいます。
その内に私の性が又騒ぎ出すのです。乳房が硬くなり陰部が潮を吹くように
疼いてくるのです。耐えられなくなり、又激しく燃えてしまいました。

この様な時、何時もの事ですが、彼は初めはじっとしていますが、
私が辛抱出来なくなって、挿入をおねだりしますと、
時に下から、そして上に成って激しく腰を使い、私を狂わせてしまうのです。
そして三日目の朝を迎え、矢張り同じ状態が続くのです。

私の身体には魔物が棲んで居るのでしょうか。少々恥ずかしく思いながら
昨夜の快感が残っている私の身体が又彼を求めるのでした。

この様に、毎朝、毎夜十四日間情事が続きました。
その間、全て彼は私の求めに応じ、勃起した男根で強烈なオーガスムを
与えて下さいました。

年齢から考えても彼のタフ振りには驚くと共に、
頼もしく思えてしまうのです。
私の方が最後にはクタクタに疲れ果ててしまいました。

この体験も私には貴重な思い出として何時までも残る事でしょう。
つくづく私は色狂いだなと感じます。

ある日、彼が録音テープを聞かせて呉れました。
性行為中のテープを聞くのは初めてだったので恥ずかしい事と、
その凄まじさに殆ど耳を塞いでいました。
こんな物が売られて居るのかと、ただ赤面するのでした。
死んでしまいそうな悲鳴、苦しそうな息遣い、
獣の様な凄まじい呻き声、今にも呼吸が止まって死んでしまいそうです。
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