我が家と違った所にきたら、またちがった気分になり、食欲ならぬ。
性欲の旺盛になること、二人とも大満足でした。
歳は取っても、夫婦は何時までも男と女でなくては老後が寂しい。
子を生むという役目の終えた生殖器でも、それをお互いに刺激しあうことで、
年と共に退化していく老人の肉体を活性化し脳を刺激し、
豊かな想像力湧出し、少しでも老化を防ぎ、寿命のある限り元気で
過ごしたい物です。
路子も近頃は生き生きとし、肌艶もよく、身体に活気が沸いて来るようだ。
私だけではなく、路子も、
「化粧のりがいいし、近所の奥さん連中に、近頃若くなったと言われるの」
と喜んでいる。
最近では「口煩さ」が時々鼻に付く事も有るが、それは、
三十五年一緒に暮らしていれば、私の考えそうな事は殆ど見透かされていて、
先へ先へと気配りされて今と成っては頭の上がらない存在である。
二人は死ぬまで夫婦として過ごす運命の元に生まれた様で、
日常生活では殆ど女を感じる事の無い存在だが、
セックスをする時は、どちらかともなく、男と女に戻り、
その雰囲気が出来ていくのが不思議な魅力であり、
最高のパートナーだと満足している。
技巧的なことや、目新しい刺激を浮気相手に求めても、
所詮「絆の希薄な関係」では、所詮一時の遊びで有り、
飽きてしまえばそれまでで、セックスそのものが奥深いもので、
人間にとっては、子作り以上に意味が有るのである限り、
精神面のつながりが重要だと、歳と共に感じさせて呉れたのが路子だ。
我々の年代に成ると体力に任せて「ヤリ捲くる」と言う訳にはいかない、
時に旅にでも連れ出して、日頃言えない、しゃれた会話や、
思いやりある仕草が、意外に女性を喜ばせるものだと、
今回の旅行で気付かされた。
相手を理解し、思いやりの気持ちを持って接すれば、
快感は倍になって返って来るようだ。
逆にこの気持ちを疎かにすると、後は味気無い性生活に陥り、
欲求不満の毎日になるのは確実である。
「家の相方は淡白で」等と思ってられる、熟年諸氏の皆様、
自らの努力を棚に上げて女性を単なる性の吐け口としか
考えていない自己中心の人が、老後の面倒は、
妻に見て貰いたい等と言っていては女性に嫌われるのは当たり前。
見たくも無い裏ビデオを無理矢理見せたり、バイアグラの効果で
奮い立った逸物を、自慢げにオッ立てて頑張っても、
射精後クルリと背中を向けて眠ってしまえば、幾ら好色熟女でも、
其のうちセックスに興味無しの淡白不感症になるのは確実でしょう。
精力減退で中々勃起しない時でも、愛おしそうに口に含んで呉れて、
「コレをまってたわー」と嬉しそうな顔をされると、
どんな素晴らしい女性に巡り合うよりも男は満足するものだと思う私です。
ＥＮＤ
